ホームシック・アルマジロ
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@riffraff さん
ありがとうございます。和国知恵較は、上巻が問題のギャラリー編、下巻が解説編になっています。下巻の解説には、以下の様な説明がありました(部分):
一小刀にて三がいひしを切ル事
此術ハ矛先に撰するさんげ袋に二三色出したり
今此三がいひし一ツにて万の形ちを切なす
一理の法を出すなり 誠に秘術たりといへとも委
く指南するものなりここに出てくる「さんげ袋」というのは、同著者による別の秘術の指南書のようですね:
http://base1.nijl.ac.jp/iview/Frame.jsp?DB_ID=G0003917KTM&C_CODE=0272-31301&IMG_SIZE=&PROC_TYPE=null&SHOMEI=【さんげ袋】&REQUEST_MARK=null&OWNER=null&IMG_NO=1
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想定解の発表
以下の通りです:
折り線図
赤線―山折り、青線―谷折り
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@ソム さん
ヤマネの形ムズイです
とても発想できそうにありません。
どうやって考えたのでしょうね。
それにしても@オメガ3 さんのシンプルさが際立っていますね。
どのようにみつけたのでしょうか
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解説
このパズルは、"Fold and One-cut" についての最新の研究を元にしています。この研究が証明したことは、「線を結んで作るどのような形でも、紙を折ったあと一回切るという操作で作ることが出来る」 ということです。形には中抜きがあってもよいし、領域がなくても構いません。この研究は、日本の折り紙や、古くは既に紹介した「和国知恵較」の問題にもルーツを持つものです。
この研究についてMITでの講義動画を以下で見ることが出来ます:
https://courses.csail.mit.edu/6.849/fall10/lectures/L07.html英語が分らなくても、紙を切るデモンストレーションや、黒板の図を見るだけでも、雰囲気を楽しむことができるでしょう。ここで紹介されているのは、ある形が与えられたとき、それを可能にする折り線の位置を見つける方法です。2つの方法が紹介されています。
- 1つめ:簡単だが、適用できない例外が稀にある(手順が無限ループに陥ってしまう)。しかし、ほとんどの場合で問題がなく、実用に向いている方法。
- 2つめ:難しい手順だが、頑強(=どのような場合にも適用可能)な方法。
今回出題の、「ヒトデ」は、アメリカ合衆国などで古くマジックで行われていた題材です。「ツチノコ」は、古く和国知恵較からの題材です。「ヤマネ」は、今回のオリジナルであり、想定解は、上の研究の「1つめ」の方法に従って、ほぼ機械的に得たものです。
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@ソム さん
解説有難うございます
http://erikdemaine.org/foldcut/
も面白いです。
基本的な原理がまだ(永遠に??)分かっていません。
パズル状態で目が廻るです。(笑)
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@riffraff さん
ページの紹介ありがとうございます。解説で紹介のMITレクチャーのDemaine氏のページですね。
「基本的な原理」は、簡易法(「1つめ」の方法)の場合、簡単です。切り出したい形の輪郭線から、一定の距離になるような位置に線を引いて新たな輪郭線を作ります。また、さらにそれに対し、同じことを繰り返します。そうすると、もとの輪郭線の内と外に、木の年輪のようなものができます。また、年輪はどこかで互いにぶつかるところが出てきます。もとの輪郭線の頂点から、年輪の頂点を結び、さらに年輪がぶつかった場合には、ぶつかった線をたどるというルールで線を引いていくと、それが、折り線になります。これが基本です。
追加
さらに基本的な原理は、形の輪郭線が全て一直線上に載り、かつ、それ以外の部分がこの線上には載らないような、紙の折り方を見つけよというのが、Fold-and-one-cut 問題の要求です。
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@ソム さん
有難うございます。すこし言葉が足りませんでした。
要求条件(かなり明確に)と解法(なんとなく)は分かったのですが、その解法を考えるに至る
perspectiveがまるでありません。五里霧中(;''∀'')
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雑感
今回は、@オメガ3 さんが最初の回答で正解されました。特に、「ヤマネ」に関しては、出題者の予想しない折りを披露されました。想定解では、ネタ元の一般的な手順に従って折り線を決めました。しかし、それは唯一のやり方でなく、個別に、さらにシンプルな折り方を追求する余地があるということを示されたと思います。折り紙・切り紙は、理屈と手による試行錯誤のバランスの取れた遊びだと感じています。このスレッドも、SOLVEDになりましたが、まだ特別追加問題はオープン状態です。ぜひ挑戦してみてください。
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@riffraff さん
補足ありがとうございます。そういうことですね。それなら、私もだいたい同じ状態です。レクチャーを何度か見ているうちに、少しずつ理解が前進していくような感じはあります(笑
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関係しそうな話題です:
Round Peg in a Square Hole - Numberphile
https://www.youtube.com/watch?v=AvFNCNOyZeE正方形の孔のあいた紙に、その対角線よりも直径の大きな円盤を通す方法