サタデイちゃん翔舞!!
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ある日の夕刻、サタデイは校庭の隅で翔舞の稽古をしていました。
「ヤッ、タッ、トッ」との掛け声とともにサタデイは跳び跳ねていました。
サタデイは地面に彼女の身長ほどの直径をもつ円を24個ぶん、数珠繋ぎに環状に描いていました。
環の中心に顔をむけて、掛け声とともにその円から円へと翔んでいるのでした。
掛け声が「ヤッ」のときには、片足で跳ねて今までいた円のひとつ隣の円へと着地するのです。
また、掛け声が「タッ」のときには、両足で跳ねて今までいた円のふたつ隣の円へと着地するのです。
そして、掛け声が「トッ」のときには、両足と尻尾で跳ねて今までいた円のむっつ隣の円へと着地するのです。
いづれの掛け声でも、跳ねる方向には、環の中心に顔をむけたときに、左手側、右手側の両方の方向の可能性があるのです。
「いけない、失敗しちゃった!」
サタデイは頭をかきながら翔舞のやり方が書いてあるテキストを読みなおしました。
「1:最初に、真北に位置する円に立つこと。
2:24回跳ねて最初にいた円にちょうど着地して戻ること。
3:24回跳ねて、24ある円の全てに着地すること。」(ここまでは難しくないわ、翔舞が難しいのはこれね。)とサタデイは思った。(ええと……どうだったっけ?)
「4:【ヤッ】は6回翔ぶ、【タッ】は8回翔ぶ、【トッ】は10回翔ぶこと。」
(おぼえられないよー。……さっ、練習練習!!)
問。
サタデイが翔んで着地する円の順序を(ひとつだけで結構ですので)挙げてください。円の名は 0 から 23 までの整数とし、最初に立つ円は 0 とします。
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@Hannibal さん
悪戦苦闘して作図したら
真北が0
う~んぐるっと回転させるか、番号をふりなおすか
最初から作図をやり直すか
悩みましたが、このまま強行突破しますm(__)m
0-6-7-1-3-9-8-2-4-10-11-5-23-17-19-21-20-18-12-14-13-15-16-22-0
の順に回りました。
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マーモセットさん、お見事な演出の翔舞です。
前半と後半とでジャンプの種類を組み換えていらっしゃる。難易度が高いトッが前半に固めてあるのは、体力のあるうちに…… って、ほぼフィギュアスケートみたいです。
ところで、マーモセットさんオリジナルのこの解には次のような数理が隠れています。隠し機能にて。
:::隠し 内緒ばなし
世の中には2進法や3進法はじめ、さまざまな「ほげほげ進法」があります。
中には、階乗進法なるものもあります。
位取りが風変わりでして、右から順に 1の位、2の位、6の位、24の位…… と階乗で表現されているものです。
真剣に思うのですが、こうした硬貨・貨幣の仕組みがあったとして…不便そうだなあとは思います。1の位は、0と1の数字しか現れません。2の位では0と1と2の数字しか現れません。6の位ではでは0と1と2と3の数字しか現れません。
以下、階乗進法の表現にあたっては、【パズルハウス内に限り、当面のあいだ、】括弧付きで
(311)
などと表すこととします。(311)=21
です。なんとならば
21=3×6+1×2+1
だからです。さて、マーモセットさんによる翔舞の振り付けを階乗進法で表しますと以下の通りとなります。
(000)
(100)
(101)
(001)
(011)
(111)
(110)
(010)
(020)
(120)
(121)
(021)
(321)
(221)
(301)★
(311)
(310)
(300)
(200)
(210)
(201)
(211)
(220)
(320)★のところをのぞけば、一種のグレイコードのようにもみえます。なお、星では、繰り上がりが起きています。すなわち
(221)
(231)★は、階乗進法のルールに従えないので、2の位を繰り上げて6の位に1を加算している雰囲気ですね。
(221)
(301)★とても興味深いところです。
なお、当初の出題では、どのジャンプも2連続は不可、とするつもりでしたが、自分で解いてみてあまりにも難しかく、条件を緩和したという経緯があります。
マーモセットさんの振り付けでは、
11-5-23-17
のあたりですね。:::
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@Hannibal さん
縛りを厳しくして
なお、当初の出題では、どのジャンプも2連続は不可、とするつもりでしたが、自分で解いてみてあまりにも難しかく、条件を緩和したという経緯があります。
前回の振り付けを基に2連続不可を考えてみました。
番号を振りなおしたので軽めのジャンプからのスタートなります💦
0-2-3-1-19-20-14-12-6-7-13-11-5-4-10-8-9-15-17-23-21-22-16-18-0
今回は少し対照的な図になりました。
階乗進法の概念はこれからじっくり拝見します。
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@マーモセット さん
縛りが厳い
>今回は少し対照的な図になりました。
おおっ!美しいですね。
>階乗進法の概念はこれからじっくり拝見します。
なかなか奥か見えません。
( ̄▽ ̄;)またしても突破、素敵です。
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サタデイちゃんは、翔舞を練習中なのですが、既に飛踊はマスターしています。
飛踊では、ヤッタットッの回数が、翔舞とは異なるのです。
飛踊ではヤッが8回タッが8トッが8です。
飛踊のやり方のひとつは以下のようなものです。
0→17→612→1319→18⇒2014⇒1622→23⇒2115⇒1711⇒9→8⇒104→5⇒3→2⇒0
ひとつの技を連続していないのでポイントが高い一方、やや後半に息切れをしやすいとヤマネの一族は考えています。
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マーモセットさん!(^^)!
私はこれから(後夜問題の超初等解法がなかなか考えつかずにプープーby Wednesday)
でも苦手なタイプの問題です。(;'∀')
考えはじめるのは問2の解説<長くなりそうです>が終わってからになりそうです。
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実はウエンズデイも飛踊(ヤ8タ8ト8)をマスターしているのですが、サタデイのいかついそれとは異なり、いかにも彼女らしい演技となります。
ウエンズデイの飛踊メモから、我々の世界風に翻案して以下に引用します。
+1 000 0
+6 001 1
+2 101 7
-6 111 9
+2 011 3
+6 021 5
-1 121 11
-6 120 10
-2 020 4
+6 010 2
-2 110 8
+6 100 6+1 200 12
+2 201 13
-1 211 15
+2 210 14
+1 220 16
+6 221 17
-1 321 23
-2 320 22
+1 310 20
-2 311 21
-1 301 19
+6 300 18
(..000 24=0)一番右の数字は、円の番号です。
一番左の正負の数字は、ヤ(±1)、タ(±2)、ト(±6)を表します。プラスが左にジャンプ、マイナスが右にジャンプ。顔は環の中心にむかっています。
+1 000 0
では、0の円からは、左にヤ、を表しています。
+6 001 1
着地した1番の円では左にト。+2 101 7
続いて着地した7番の円では左にタ。と繰り返し、最後に、
+6 300 18
では、18番の円で左にト、これは24番と同義な0番の円に着地するのでした。トータルで、環を一周しています。また、前半の12回のジャンプで0番から11番までの円の全てから飛んでいるところがウエンズデイの自慢です。
ヤタトの分布は、前半でヤ2タ4ト6と、体力を使うジャンプを多用し、後半でヤ6タ4ト2と、疲れた身体に優しい構成となっています。
真ん中の数字三桁は、円の番号を、いわゆる階乗進法で表したものです。
数字三桁のうち一番右が〔1!の位〕、真ん中が〔2!の位〕、一番左が〔3!の位〕となります。
めんどうなので一番右が〔1の位〕、真ん中が〔2の位〕、一番左が〔6の位〕とするほうが楽チンです。
これはヤタトの飛距離に対応しているのです。
〔1の位〕には、0と1、〔2の位〕には0と1と2、〔6の位〕にはには0と1と2と3とが使われます。なんと不思議な階乗進法!
17番の円から23番の円に飛ぶときには、
17=26+22+1=221(階乗進法)
と
23=36+22+1=321(階乗進法)
とを比較してみてもらえば、221と331とで6の位だけが、1だけずれている、すなわち、トのジャンプだとわかるわけです。ウエンズデイのメモでは、一行下にいくと階乗進法で【どれかひとつだけ】の位で、数字が1変化しています。
ウエンズデイはグレイコードを参考にしたのですね。
三桁の階乗進法のグレイコードは以下のようになります。
000
001
011
010
020
021
121
120
110
111
101
100
200
201
211
210
220
221
321
320
310
311
301
300仮にこの通りにジャンプすると、
ヤ12、タ8、ト4、と、飛距離が大なジャンプの回数がかなり小さいのです。入門者はここから始めることが多いのですね。ウエンズデイはこの入門者用の演技設計をグッと睨み、改造して、飛踊(ヤ8タ8ト8)のプランを簡単に作ってしまいました。
(どうやったかは比較するとすぐにわかるかも!!!切り替えの頻度が高いヤと頻度の低いトとの交換を目指したのです。)
というわけで、サタデイちゃんの翔舞のひとつの演技プランにも関連するお話しでした。
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「サタデイちゃん翔舞!!」の問題を翻案しようと…考えてあったのでしたが、マーモセットさんによる御回答を見て翻案は失敗なのだと気がつきました。
「サタデイちゃん翔舞!!」をAとして翻案をBとすると、Aのほうが解が多いのです。
翻案は次のようなものです。下書きです。
〔前フリ〕
「お前の事務所を爆破してやる。地下室に行ってみろ。ハッハッハッ」。
探偵事務所にかかってきた電話で爆破予告を受けた名探偵明石家豪五郎がすぐに地下室に駆けつたところ、爆弾とタイマーつき起爆装置と犯人からのメッセージを見つけた。〔仕掛け〕
起爆装置には解除のための3桁のダイアル錠がついている。
左端の桁のダイアルには0と1と2と3の数字があり、真ん中の桁のダイアルには0と1と2の数字があり右端の桁のダイアルには0と1の数字があった。
犯人からのメッセージによれば、ダイアルを回して犯人があらかじめ設定した解除用コード、3桁の数字に一致させることができれば起爆装置は解除されるという。ただし、左端の桁の数字の変更は10回まで、真ん中の数字の変更は8回まで、右端の桁の数字の変更は6回まで可能でありそれぞれの桁のひとつでもこれらの回数を越えて数字を変えてしまうと即時に起爆してしまうという。また、解除のための3桁のダイアル錠の初期設定は000であるが、解除用コードもまた000である可能性もあるという。初期設定の000では起爆の解除には至らず、なんらかの数字に変更したのちに再び000に戻したときに起爆装置は解除されるというわけだ。
ダイアルの設計上、左端のダイアルは、0から2(あるいはその逆に2から0)、1から3(あるいはその逆に3から1)に数字を変更するには、必ず1への変更、または2への変更を経由しなければならない。〔問題〕
タイマーの数字が減少するなか急いで起爆装置の解除をしたい明石家豪五郎は、ありうる全解除コードの24通りを片端からためすことにする。さて、どうしたらよいのか。……とまあこんな具合なのです。
「サタデイちゃん翔舞!!」では、上の解除装置の設定が甘く、右端のダイアルのみを一回数字変更することで121から200へと変わってしまうのでした。(つまり、繰り上がりが許されている。)
もうちょっと考えてから出題すべきでしたね。
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スタミナや瞬発力に優れたサタデイちゃん向けのプログラムを考えてみました。
ヤタト系で一番体力を使う演技は以下でしょうか?
ヤ:ひとつ隣に跳ぶ
タ:ふたつ隣に跳ぶ
ト:むっつ隣に跳ぶとして、ヤ2回、タ4回、ト18回というものです。
0,1,7,13,19,21,15,9,3,5,11,17,23,22,16,10,4,2,8,14,20,18,12,6,0
ヤはこれ以上減らせません。
タをもう少し減らせればよいのですけれども。無理のような気もします。
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実を申しますと、「サタデイちゃん翔舞!!」に通底する主題をもつパズルを、riffraffさん、マーモセットさんには既に別の形でお解き頂いております。ヤ、タ、トの回数が同じとまでは一概には言えないのですけれども。
それは4人の隣どうしの座席交換のパズルです。
座席交換の数理と、「サタデイちゃん翔舞!!」の数理とで、重なる部分が大なのです。
あとでご案内する予定です。
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@Hannibal さん
楽しみにしています。!(^^)!
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パズル「ヤマネの姪の椅子」にて @マーモセット さん、 @riffraff さん、御両名からお寄せ頂いた解答は以下の通りです。
マーモセットさんによる解答
http://expo70.xyz/forum/assets/uploads/files/1574480098651-パズル2.png
10:10:4
ABCD 0
ABDC 1
ADBC 3
ADCB 5
ACDB 4
ACBD 2
CABD 8
CADB 10
CDAB 16
CDBA 22
CBDA 20
CBAD 14
BCAD 12
BCDA 18
BDCA 19
DBCA 21
DCBA 23
DCAB 17
DACB 11
DABC 9
DBAC 15
BDAC 13
BADC 7
BACD 6riffraff さんによる解答
http://expo70.xyz/forum/assets/uploads/files/1574488935999-nazeka.png
14:6:4
ABCD 000
BACD 100
BCAD 200
CBAD 210
CABD 110
ACBD 010
ACDB 020
CADB 120
CDAB 220
DCAB 221
DACB 121
ADCB 021
ADBC 011
DABC 111
DBAC 211
DBCA 311
DCBA 321
CDBA 320
CBDA 310
BCDA 300
BDCA 301
BDAC 201
BADC 101
ABDC 001さて、ここから、「サタデイちゃん翔舞!!」に登場する演武(円舞)が再構できるかどうか試してみましょう。
「ヤマネの姪の椅子」では隣どうしの座席交換がテーマでした。
御両名の解において、スタートの
ABCD
に数値 0 を与えます。
これを「サタデイちゃん翔舞!!」における0番の円の位置を示すものと考えます。隣どうしの座席交換におきまして、
AB→BA、AC→CA、AD→DA
が行われたときには
+6
とします。たとえば
ABCD → BACD
ならば、
0番の円から6増やした番号の 6番の円に飛翔すると考えます。同様にして、
隣どうしの座席交換におきまして、
BA→AB、CA→AC、DA→AD
が行われたときには
−6
とします。たとえば
BDCA → BDAC
のときには、サタデイは、右に6だけジャンプします。
(環の中心に顔を向けて左に飛ぶときにはプラス、右に飛ぶときにはマイナス、です。)同様にして、
隣どうしの座席交換におきまして、
BC→CB、BD→DB
が行われたときには
+2
とします。また同様にして、
隣どうしの座席交換におきまして、
CB→BC、DB→BD
が行われたときには
−2
とします。同様にして、
隣どうしの座席交換におきまして、
CD→DC
が行われたときには
+1
とします。また同様にして、
隣どうしの座席交換におきまして、
DC→CD
が行われたときには
−1
とします。このようにして、座席の順列の変更について、飛翔の数値を当てはめ、円の位置を順に対応させたものが以下となります。
マーモセットさんによる解から導出。
ABCD 0
ABDC 1
ADBC 3
ADCB 5
ACDB 4
ACBD 2
CABD 8
CADB 10
CDAB 16
CDBA 22
CBDA 20
CBAD 14
BCAD 12
BCDA 18
BDCA 19
DBCA 21
DCBA 23
DCAB 17
DACB 11
DABC 9
DBAC 15
BDAC 13
BADC 7
BACD 6マーモセットさんの座席交換から得られる飛翔では、ヤが4回、タが10回、トが10回となります。
次に
riffraffさんによる解から導出。ABCD 0
BACD 6
BCAD 12
CBAD 14
CABD 8
ACBD 2
ACDB 4
CADB 10
CDAB 16
DCAB 17
DACB 11
ADCB 5
ADBC 3
DABC 9
DBAC 15
DBCA 21
DCBA 23
CDBA 22
CBDA 20
BCDA 18
BDCA 19
BDAC 13
BADC 7
ABDC 1riffraffさんさんの座席交換から得られる飛翔では、ヤが4回、タが6回、トが14回となります。
なお、この順列と円の位置との対応を結ぶ鍵は、
階乗進法
なのです。
このお話しは近々、またの機会に。
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@Hannibal さん!(^^)!
ゆっくり考えます
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そろそろ ラフな考え方を ラフに 五月雨式に 投稿したく考えています。
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@Hannibalさん
脱線ですが、”あっち”の話:フェルマー先生えらい!!パスカル:引籠り、デカルト:ヤンキー、フェルマー:オタク同人作家、
そして、なだめ・すかし・あまやかし・てなずけるメルセンヌ園長
と言うコラムをいつかHPの方で書いてみたいと思っています。
そういえばこの数字:神農道ベルヌーイ組にも関係があったとは!
<ベルヌーイ数420の分母に出ます。Google先生のご託宣です>