オパーツ?(科学史クイズ番外)



  • フライディちゃん。
    ソムさんが描いてくれた絵と対応する情報が理科年表にあるはず。探してご覧。

    <riffraff注。基本数値ですので、毎年載っているはずです。>


  • Global Moderator

    フライディはまだ考え中のようですが、南北線がらみで @riffraff さんがブログで何度かご紹介のウルグ・ベグ天文台について調べました。

    この天文台については、Wikipediaの項目が参考になります。でも、これだけではピンと来ていないところがありました。

    • 現在の天文台の外観写真からは、機能が分からない。特に現存している、巨大四分儀(または、六分儀?)の地下部分について分かりにくい写真になっている。
      • 現在の地上部は、基礎の円盤構造の上に、チューブ状の屋根と門があるだけで、地下部との関係がよく分からない。
      • 現在の地下部の写真が、どの部分をどこから撮影した写真か分からない。

    私は、以下のソ連の切手の図を見て、ようやくこの天文台の構造と機能が理解できました:
    切手

    (from Wikipedia (en)、切手の図案であるために著作権適用外だそうです)

    丘の岩盤に掘られている地下部分が、どのように使われていたのか想像できます。地下の構造は正確に南北方向に向いた帯状の円周(アーチ)の一部であり、切手の想像図で右上の建物上部に開いている穴から日光が差し込み、南中したときの光を、アーチ上に落とすのでしょう。その位置を測定したのではないでしょうか(地上部は破壊され現存していないので、あくまでも地下の遺構からの想像です。地上部について、いくつかの復元模型の写真をWebで見つけましたが、構造は様々でした)。

    また、現在の外観の写真も、以下のように、少し側面から撮影したほうが分かりやすいと思いました。
    http://fr.trekearth.com/gallery/Asia/Uzbekistan/East/Samarkand/Samarkand/photo1562279.htm



  • @ソム さん
    機構・機序が良い分かる図柄ですね。!(^^)!
    私もティコの四分儀の図をみるまでどのようにして測定が可能なのか想像がつきませんでした。
    http://www.sci-museum.jp/files/pdf/study/universe/2012/10/201210_04-11.pdf の6.壁四分儀 
    壁面四分儀は素朴なグノーモンである圭表儀に比べると精度が極めて高かった<数秒>と言われますが、巨大な費用が掛かりますし、移動も不可能ですので、その設置場所はマラガ、サマルカンド等ある意味での本初子午線の役割をはたす場所となりました。

    さて日本にもあったピラミッドならぬマリナーズアストロラーベとコンパスローズ。まあ当たり前ですが、目から鱗です。今週中に辿り着きますかどうか。(謎)


  • Global Moderator

    追加:ウルグ・ベグ(または、ウルグ・ベク)天文台の現代の衛星写真(Copyright(C) DigitalGlobe, GoogleMapより一部切り取り)

    0_1544952505928_Observatory_of_Ulugbek.jpg

    写真の門がアーチ部分の北側にあるのが分かりました。それから、周りには民家が多いことも知りました。


  • Global Moderator

    ウルグ・ベグ天文台発掘当時とおぼしき写真が以下に掲載されていました:
    https://abasayyoh.com/attractions/61

    ページの記載によると、20世紀初頭に、サマルカンドの考古学者 Vyat-kin が地下部分を発見したそうです。

    以下の参考文献によると、(写真でVyatkinが腰掛けている場所は)丘の岩に細い溝が彫り込まれており、カーブした部分には階段があるそうです。アラバスターの上に煉瓦をのせて、2本の平行線状のアークを作り、10-12cmの厚さの大理石の板でカバーしているそうです。それぞれのアークには目盛が付けられており、さらに西側のものにはアラビア数字が書かれているそうです。

    参考文献:
    Ulughbek and his Observatory in Samarkand by Heather Hobden
    http://www.cosmicelk.net/Ulughbek and his Observatory in Samarkand.pdf


  • Global Moderator

    @riffraff さん

    ティコ・ブラーエの壁四分儀は、ご紹介の記事によると、半径2.1mらしいですね。ウルグ・ベグのは、半径40.212m(前述の参考文献)らしいので、スケールが違いますね。



  • @ソム さんご紹介の写真も良く構造が見えますね。
    多分天頂のスリットには横梁、底部には東西に渡した可動式の景符があったと思います。
    これなら最高120秒くらいの精度で読み取れた可能性があります。
    修正21:07
    サマルカンドの機器はレイ、マラガに続く謂わば第三世代の機器です。ウラネボリ。ステルネボリでティコがこの精度に迫りますがその後一旦後退し、追い付くのはジョン・フラムスティード(John Flamsteed, 1646年8月19日 - グレゴリオ暦1719年1月12日(ユリウス暦1718年12月31日))の超人的な努力が必要でした。
    追記21:12


  • Global Moderator

    オパーツ?(科学史クイズ番外)@riffraff さんが発言 :

    多分天頂のスリットには横梁、底部には東西に渡した可動式の景符があったと思います。

    なぜ2列のアークがあるのかと思っていましたが、レールとして使い可動部を平行移動させていたということでしょうか? 大理石で覆い表面が滑らである点も、目盛を刻むため以上に、可動部に関係する可能性に気づきました。

    追加:
    以下に写真のある、郭守敬の登封観星台にも、平行な2本の溝が彫り込んでありますね。可動式の景符を用いる図もあります。
    https://forum.hkas.org.hk/thread-4423-1-1.html



  • @ソム さん
    私はそう想像していますが、西欧の科学史家の大半は直接観測説です。これだと精度は最高で1分程度です。
    ブログで書いた記憶がありますが、ティコ以前の精度は10分程度の誤差が通常でした。
    ❶イスラームの観測技術がどんなに進んでいても、ティコの時代にはこれを凌駕した。とのおらが国自慢
    ❷横梁、景符を持つグノーモンは西欧では知られていない。
    西欧の科学史家の大半の直接観測説は、この二つに起因する謬見ではないかとかってに想像を逞しくしております。



  • さて、この巨大観測装置が機能する為には正確に天の北極が捉えられている必要があります。
    9世紀~15世紀のイスラーム世界には、これを満足する条件が揃っていました。
    ❶ユークリッド幾何学
    ❷三角法
    ❸平面ガラス
    ❹コンパス
    ❺クロススタッフまたはマリナーズアストロラーベ
    いくつか解法が存在し、船乗り・隊商用の緯度だけを算出する簡便法もありました。(海事史関係の本で見つけたのはこの簡便法です。)

    *雑談になりますが、ポラリスと天の北極との差は現在40分程度ですが、遡ればもっと大きく15-16世紀で3.5度程度ありました。かなりシリアスな誤差です。


  • Global Moderator

    @riffraff さん

    構造は機能に沿うという観点からは、可動部があった説はもっともらしく感じました。アークの地上に近いほうから可動部をレールに載せ、階段のある部分では落ちていかないように数人が脇から支えつつ、ゆっくりと底部に滑らしていき設置するイメージです。大理石部分を調べて、レール方向に擦過痕などが見付かれば、証拠になりそうです。写真を見ると、レール方向に筋が付いているのが見えるのものがあるのですが、遠目なので、目盛の一部として刻まれたものなのかどうか、よく見えません。目盛部分を詳細に見てみたいです。


  • Global Moderator

    機会がありまして、ほぼ1キロメートルの真っ直ぐな道から反対の端を見通すことができました。1キロ先には自動車が走っているのが見えました。けぶっているように見えましたが、自動車の長さ方向の幅は判別出来ると思いました。これが3倍の3キロメートルになって、ヒトの身長ぐらいの幅の精度で見分けることになるとすると、肉眼ではかなり厳しそうという実感を得ることが出来ました。



  • @ソム さん

    そこが問題パート2のポイントの一つです!(^^)!

    ヒント:尺取り虫

    ただ人間の能力幅と言うやつは恐ろしいもので、1/3ミルのターゲットを打ち抜いたと言う戦車伝説もあります。
    それは眉唾にしても2ミルの正方形の中央にクロスするよう十字を描けば・・・



  • ひんとソレトモあかいにしん!(^^)!

    少し心配になったマンディちゃんが書斎を覗き込んで見ると
     大航海時代の本を読んでたらこんな絵見つけた。関係あるかしら。
    0_1545523166357_regimentos.jpg
     http://cvc.instituto-camoes.pt/navegaport/a34.htmlより
     昔の人もやるわね。
     ピコーン
     そうか、この手があったか。
    そういうとフライディちゃんは作図を始めました。


  • Global Moderator

    回る回る~全てが繋がる~!?

    回る~ Regimento do Norte~!

    回る回る~
    from Wikipedia under CC BY-SA 2.5


  • Global Moderator

    @riffraff さん

    フライディはこんな絵を描いたと思います。

    フライディの作図

    0_1545527993945_yamane4-11.png



  • @ソム さん はい!(^^)! regimento do norteです。

    近似解としては、上の図の交点が有力です。パート1の解としては正解の一つとします。
    でも透明ガラス板と定規、コンパス、インクがあれば
    :幾何学的に精密な解が幾つかあります。!(^^)!
    後1歩でサマルカンドの壁面六分儀の秘密に辿り着けます。


  • Global Moderator

     。。。

    フライディは手に持っていた「理科年表2006」をパタンと閉じると、書庫の小さな窓から見える外の夕闇に目を向けた。フライディが「理科年表」をちゃんと読んだのはこれが初めてだった。そこに出てきたのは、たくさんの数字と「赤緯」「赤経」「黄緯」「黄経」「均時差」「黄道傾斜」などの、普段は聞かない単語たちだった。「これらは私の知っている世界とどういう関係があるのかしら」彼女は思う。フライディは気づいていないのだが、彼女は、膨大な事象やデータの集まりから、全体像と動きを理解する特殊能力を持っている。これが、何事にも用意周到さを可能にしているのだ。フライディは図鑑で勉強した宇宙の構造について思い出していた。「私の住む町は、回転する小さな星の上にあって、さらに太陽と呼ぶ星の回りを巡っている。同じように太陽の周りを巡っている他の小さな星もある。太陽もまた多くの光る星たちの1つで、宇宙には多くの光る星たちがあって、それが夜空に見えている...」。全てのことは関係していて、一つのものなのだ。しかし、視点によって違って見えることがある。わたしたちは小さな存在だ。単純化や近似が必要になり、全体像に歪みが生じ、そこここで断絶が生じることもある。しかし、単純化によって、部分的に物事の見通しがよくなることもある。そうして、いろいろ不思議な単語とその物語が生まれる。歪みの部分に補正値が出てくる。視点の違いから、さまざまな数字が測定され、記録されるのだ。フライディの中で、「理科年表」で見た単語たちや数字たちが宇宙の中に散らばっていき、本来の場所に埋め込まれ、役者が揃い、全体が動き出すのが見え...


  • Global Moderator

    オパーツ?(科学史クイズ番外)@riffraff さんが発言 :

    ❸平面ガラス

    現在では、溶融金属の水面上でガラスを連続製造するフロート法などが安価な板ガラスに用いられていると思いますが、古くは何種類かの方法があったそうです。板ガラスが窓材として使われたのはローマ時代からだそうです。

    ガラス製造の歴史についてこれ以上のものは無いと思う「ガラスの技術史」(黒川高明、アグネ技術センター)の第6章「板ガラス」には、次のようにありました:

    最初の窓用ガラスは鋳込みという方法でつくられたと考えられています。(中略)
     後に、クラウン法によってガラスがつくられるようになりました。このクラウン法は、4世紀頃シリア人によって発明されたと考えられています。ファイア・ポリッシュされた光沢のある表面を持った板ガラスが得られるようになりましたが、その寸法は限られていました。初期のクラウン法のガラスは非常に小さく直径15cm程度でしたが、後には直径80cm程度のものがつくられるようになり、その技法が比較的容易であるため、18世紀後半まで広く使われました。
     次の手吹き円筒法でより大きな板ができるようになりましたが、表面は再び輝きの乏しいものになってしまいました。(中略)
     このように板ガラスをつくるには、鋳込み法、クラウン法、円筒法の三つの方法がありました。


  • Global Moderator

     。。。
    宇宙に広がっていたフライディの心は、ヤマネたちの住む町のある星に向かって縮んでいき、そこから星々を眺める。宇宙の光る星たちは、ほとんど全てが遙か遠いところにあるので、それらの相対的な動きはほこちらからの見え方には影響しない。あるのは、フライディの乗った星の回転による決まりきった動きだけだ(これは近似だ)。フライディは、他の姉妹たちと夏に作った手作りのプラネタリウムを思い出していた。紙に押しピンで穴を開けたもので光源を包み、暗い部屋に持っていくと、「星々」が壁に投影される。星は硬い殻に固着され、全体が回転するだけだ。古代人の「天球」という考え方には、それなりの合理性がある。それは視点の問題だ。でも、、、とフライディは考える。光る星々の中でも、特に近いところある星、つまり太陽はちょっと違ってくる。近似が成り立たなくなる。フライディの乗る星が、太陽の周りを巡っているからだ。それはゆっくりな動きではあっても、遙か遠いところにある星々よりは、関係が深いので、そのことが少しずつ、でも目に見える大きさで、他の星々と違った動きを生むことになる。「だから、『理科年表』には、毎日のように、太陽と、固着された星々とのズレが数表になって載っているのね」。フライディはそう理解する。星々が天球にある位置は、ちょうどフライディの住む星で、ある島が特定の緯度・経度の位置にあるように、2つの数字による座標で示される。それが「赤緯」「赤経」だ。ほとんど星々は、いつも決った位置にある(島だって少しずつ動くように、これは近似だ)。しかし、太陽は一日に数度ぐらいの「速さ」で動いていく。この動きは、太陽の、東から西へよく目立つ動きとは違う。天球に固着した星々に対するズレのことだ。南北がフライディの乗った星の回転に依って決るものだとすると、それは天球と密接に関係する。天球全体の動きは、南北というものを別の視点から見たものだ。太陽の動きも、天球の動きに近いように見える。だから、太陽の動きから南北を知ることができそうと思うのは尤もだ。でも、これには落とし穴があって、太陽の動きと天球の動きの結構なズレが、問題になってくるのだ。


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