ディーとダムかあるいはダムとディーか



  • 私は期待値の概念がよく分からないので、なんとも狐につままれたようなお話ですね。
    伯父さんの出費で考えると、例えば、どちらかがノート2冊、もう一人がノート1冊が購入できるだけのものを与えたとすると
    1ダルがノート1冊相当か2冊相当かのどちらかで
    交換しても同じ割合になるので、どちらも同じなんですよね。



  • @riffraff 続きです
    端的に言えば精神物理学の古典課題、1対比較の問題ではないかと考える時もあります。

    一例<単なる例示:根拠はありません>
    選択した方の金額B、選択しなかった方の金額AまたはA'(A<A')として
    「(B--A)/(A’-B)の値が上下の閾値を越えると選好が生じ、閾値の範囲内では選好が生じない」
    数学的にはナンセンスですが、高等動物の迷路選択問題でも生じますし、経済的選択行動としては検討に価すると思います。
    6.03.0.39修正



  • riffraffさん、マーモセットさん。
    ご意見を有難うございます。

    主題のこの問題ですけれども、《実は設定が不足しているから解けないよね?》という意見もあるようです。

    そしてどんな設定が足りないのかについてもコンセンサスは無く……

    ここでディーとダムの物語に【ひとつの】設定を追加してみます。ご意見をください。

    ===

    伯父さんは、二人にあげるお小遣いの金額を以下のように定めました。

    二人に与える小遣いの合計は、300ギルまたは600ギルのどちらか一方とすることに決定します。

    ギルは伯父さんやディーとダムとが普段使っていてよく価値がわかっている通貨です。

    肝心なことですけれども、通貨単位ギルと、小切手に書かれた通貨単位であるディルやダルとの間での換算レートについては、伯父さんは知っていますが、ディーやダムにとっては未知です。

    サイコロを振り、1,2,3,4が出たら合計300ギルを2人の小遣いとします。

    サイコロを振り、5,6が出たら合計600ギルを2人の小遣いとします。

    300ギルであれ600ギルであれ、いづれにしても、この額面を1対2の比率で分割します。

    分割した額面をギルを単位とした小切手にしてしまうとつまらないので、伯父さんは一計を案じて、10000ダルと10000ディルとの小切手にしました。

    ダルとディルのどちらが強い貨幣なのかについて、伯父さんは知っていますし、
    ディーとダムとは知りません。

    ここまで書いたことを、伯父さんはディーとダムとの両名にレクチャーしました。

    ===

    以上が追加設定です。

    さて、この設定のもと以下のような自問自答がダムに発生しました。

    「ボクがもらった小切手の価値はギルで換算すると、100ギル、200ギル、400ギルのどれかだなあ。次の4ケースを考えればいいのかな?

    ケース1:ボクが100ギルでアイツが200ギルである確率は1/3だなあ。

    ケース2:ボクが200ギルでアイツが100ギルである確率は1/3だなあ。

    ケース3:ボクが200ギルでアイツが400ギルである確率は1/6だなあ。

    ケース4:ボクが400ギルでアイツが200ギルである確率は1/6だなあ。

    ええと……ボクの小切手をアイツの小切手と交換したときの利得をギルベースで数えてみようかな。

    確率1/3で発生するケース1では100ギルのプラス、
    確率1/3で発生するケース2では100ギルのマイナス、うーん、
    確率1/6で発生するケース3では200ギルのプラス、
    確率1/6で発生するケース4では200ギルのマイナス……

    ええと……期待値っていうんだっけ? 確率ごとに得られる利得を掛けて、全合計を求めてみようか。

    (1/3)(+100) +
    (1/3)
    (-100) +
    (1/6)(+200) +
    (1/6)
    (-200) +

    = 0

    あー、なんだよ、交換しても期待値としては特に損得がないんだなっ。


    とまあダムは考えたわけです。

    続いてディーが考えたことをまとめてみます。

    「ボクがもっている10000ディル…これが5000ダルと価値が等しい確率は1/2じゃないかな。これが20000ダルと価値が等しい確率も1/2じゃないかな。検算してみようかなあ。
    ええと、お小遣い総額が300ギルであれ600ギルであれ、それをいったんMとしておこうか。ボクがもっている10000ディルが1/3Mな確率は1/2だし、2/3Mな確率は1/2だ。
    アイツの小切手と交換して得になるかどうかだけど、1/2の確率で持ち金が2倍で1/2の確率で持ち金が半分だ。ということは平均して125パーセントになるよなあ、交換すべきだろう……いやまて?まてよ?

    ボクが持っている10000ディルは、200ギルだと考えてみる。この200ギルは、アイツが100ギル持っている確率が2/3で、アイツが400ギル持っている確率が1/3なのか……よくわからなくなってきた…小切手を交換すれば……

    大混乱です。



  • @Hannibal さん
    頭の整理が必要です(;'∀')

    すこしじっくり考えてみます。



  • @Hannibal さん

    大学の講義に小学生が紛れ込んでしまったようで、私がコメントするのも憚られるのですが
    私のイメージは、どちらかというとダムの発想に近いです。
    伯父さんが2人にくれるギルの総額の期待値は
    300x4/6+600x2/6=400(ギル)
    その内自分が得られるギルの期待値は
    ダムの発想のケース1~4より、200ギルになるので、「交換したときの利得」まで考えずに交換しても変わらないな、と思いました。
    (期待値の使い方が違っていたらすみません)

    ディーの考えに出てくる

    1/2の確率で持ち金が2倍で1/2の確率で持ち金が半分だ。ということは平均して125パーセントになるよなあ

    については、「2倍」の時と「半分」の時に対応する元のお金の価値がそれぞれ違うので、それを平均してはいけないのではないかと思いました。



  • オリジナル問題への頓智解です
    二封筒問題は1通貨ですが、今回のバリエーションは2通貨です。
    ダムとディーは封筒を開けた後もギルでの価値が分からないままです。
    そこで二人のロスをミニマムにする作戦
    それぞれ10000ダル小切手⇒5000ダル小切手X2、10,000ディル小切手⇒5000ディル小切手X2に書き換え、
    1枚を交換して
    ダムとディ0はそれぞれ5000ダル小切手X1、5000ディル小切手X1を持ってギルに交換すればめでたしめでたし。
    同額・ロスミニマムを満足します。

    追加のコメントを踏まえてともロスミニマムとなるかはこれから考えます。直観OKですが(;'∀')



  • @riffraff さん、 @マーモセット さん、お二人の考え方の背景には共通点がありますね。

    1ダル と 1ディル とでは どちらが価値が高いかについて不定性があるために、何かを評価する際には、単独では使いづらい、だから、( 1ダル プラス 1ディル )を単位にして評価しよう、そうすれば、ダルとディルとの間で大小関係に不定性があっても問題が起こりにくい。

    …こうした見地にさざ波を立てるために、確率1/3で合計600ギル、確率2/3で合計300ギル、といった別の種類の不定性を持ち込んでみたわけです。

    ===

    さて、伯父さんが、ディーの耳元で内緒話をささやきました。

    「うん、君が持っている10000ディルは、丁度、200ギルなんだよ。ギルは普段使っているから、価値はわかるだろう?」

    ディーは計算を始めました。

    「ええと…ボクが持っているのが200ギル相当で確定かっ。するとアイツが持っているのは、1/3の確率で400ギル相当、2/3の確率で100ギル相当だな。期待値(平均)を計算してみるかな。」

    1/3 × 400 + 2/3 × 100 = 200

    「なあんだ、アイツが持っている小切手の額面の期待値はボクのと同じで200ギルだ。だったら無理して交換しなくてもいいなあ。」

    ===

    私が不思議だと思うことのひとつが、伯父さんによる新たな情報、すなわち、「うん、君が持っている10000ディルは、丁度、200ギルなんだよ。」が、まったく効いてきていないように見えることです。

    私が不思議だと思うことのもうひとつが、

    二つの通貨単位を持ち込んだこの問題と、元の二封筒問題とで、結論が違うようにみえることです。
    元の二封筒問題では交換したほうが得、というのが有力説なのですが、こちらのディーダムでは、交換してもしなくても変わりがない、といった結論になりやすい(ように作問したわけですが)
    のでした。


  • Global Moderator

    @Hannibal さん

    以上、ソムさんに捧げます。

    こんばんは。ソムさんにはまだレクイエムは必要ありません(笑

    心配のメールありがとうございました。遠いところ?から帰ってきました。多忙な1か月でしたが、進展もあります!

    ・フォーエバー現代美術館(FMOCA)に行きました!
    ・「The Design and Engineering of Curiosity」が届きました(分厚い)!
    ・@riffraff さんが以前紹介されていた「敵は海賊」シリーズを読みました!
    ・絵も描きました(謎)。

    不在中にも皆様の書き込み感謝します。ぼちぼち報告していきます。



  • @ソム さん
    書き込みがなくて、心配していました。
    戻ってこられてホッとしています。ε-(´∀`*)ホッ


  • Global Moderator

    @マーモセット さん

    ふふふ元気です。どうもご心配をおかけしました。また、音沙汰のない時が出て来ると思いますが、そのときは、

    A.パズルを解いたりする余裕もないほど別の難問に取り組んでいる。
    B.能力を超えた難しいことを考えすぎて、ついに脳が焼き切れてしまった。

    のどちらかだと思います。Aの場合は余裕が出たら戻ってきます。Bの場合には、戻ってこないか、戻ってきてもアホになっていると思います。そこらへんで判断して下さい。



  • @ソム さん
    お帰りなさい&お久しぶりです。(^^♪



  • @ソム さん

    おかえりなさい。嬉しい\(^o^)/です。
    私もご無沙汰していますが、私の場合は「脳が焼き切れて」しまいました(>_<)。
    今後もソムさんはじめ皆さんの書き込み、楽しみにしています。



  • ソムさんだー

    これからもソムさんが長期不在の場合にはソムさんが登場する問題を提示いたしまして召還魔法に代えさせて頂きます(努力目標


  • Global Moderator

    双子たちの嬉しそうな顔を思い出しながら、ソムさんは帰り道を歩いていた。するといつもの木の下のテーブルに、いつものように兎のヘア教授がお茶を飲んでいるのが見えた。

    ソム「こんにちは、今日はお一人なんですね」

    ヘア教授は無言のまま上目遣いでこちらを見ると、頭に乗せている鳥の巣のような帽子にちょっと触って、あごでテーブルのほうを示した。ソムさんは、座ってもよいという意味と勝手に判断して、席に着く。

    ソム「お茶をいただいてよいでしょうか?」

    ヘア教授は「どうぞどうぞ」と言って、「えらく楽しそうですな」と、あまり楽しくなさそうな表情で言う。

    ソム「いま、トウィードルダムとトウィードルディーの双子の家に遊びにいって、面白いことを聞いてきたのです」。ヘア教授に、さきほどの奇妙なお小遣いの話をする。ヘア教授は頷いて聞いている。

    ヘア教授「なるほど、単位の問題ですな。ダルを通貨単位としたときと、ディルを通貨単位としたときで、小切手を交換するときの損得が変化するというわけですな」

    ソム「そういうことになるのでしょうか。確かに、ダル小切手を持っているダムにとっては、ダル通貨基準だと、自分が1として、相手のディーが期待値1.25、ディル通貨基準だと、相手が1として、自分は1.25になりますね。どちらの通貨で考えるかによって、大小関係が変わりますね」

    ヘア教授「それでどう思われますかな?」

    ソム「まあ、通貨なんてものはそういうもんじゃないでしょうか」

    ヘア教授は目をギロリと光らせ、「いやいや、そんなわけには行きませんな」と続ける。「全ての事象は、我々がどう位置づけようが、物理現象なわけです。単位は量を記述するときの物差しにすぎない。ある物の長さを我々がサンチマン単位で測ろうが、別の惑星で、例えば、仮にセンチメートルというヘンテコな単位があって値が変わったとしても、それらによって記述される物理法則が変わってはおかしい。測る単位によって、物の大小が逆転することがあってはならんですな」。教授はいつになく饒舌だ。

    ソム「そう言われればそういう気もしますが」

    ヘア教授「つまり、『1ダル=2ディル』と『2ダル=1ディル』が等確率で成立するということはありえない、または、どちらの通貨も価値が0ということになりますな。後者の場合には大小関係は逆転しませんからな」

    かわいそうに、双子達は伯父さんに紙くずを掴まされてしまったのだろうか。ソムさんは反論したくなった。

    ソム「しかし、通貨が物理現象であるというのは飛躍があるのではないでしょうか?」

    ヘア教授「通貨価値が目に見えないので自信が持てないのですな。例えば、伯父さんが双子たちに、小切手の代わりに棒チョコを与えたと考えて見なさい。双子に相手のチョコが見られないようにして、それぞれ10マンチキンと、10センチの長さであると伝えるわけですな。単位換算は『1マンチキン=2センチ』『2マンチキン=1センチ』が等確率であると伝えたと」

    ソム「チョコの交換に関して同じ理屈が成立しそうですね」

    ヘア教授「棒チョコに関する情報が不十分で、確率的要素があるわけです。それでも不確定性を含めた事象のモデルが、単位系の取り方で変化してはおかしいですな」


  • Global Moderator

    ヘア教授のお茶会を辞するころには、そろそろあたりは薄暗くなり始めていた。ソムさんがなんとなく腑に落ちない感じを抱きながら、帰り道を歩いていると、ちょっとした屋敷の前庭に、覚えのあるシルエットが見えた。パイプをくゆらせている。

    ソム「これは、ヤマネさんじゃありませんか。こんばんは」

    普段は、ヘア教授のお茶会での、ぐったりとしたような寝ぼけた姿しか見たことがなかったため、意外な印象を受けた。「今日は珍しくお茶会でお顔を拝見しませんでしたね」

    ヤマネ「ははは、いや、特別な理由があって、家を離れられないのです」

    そういえば、明かりのついた屋敷の窓から、ぱたぱたと走り回る音やキャーといった声がひっきりなしに聞こえて来る。

    ヤマネ「うちには姪が7人居るのですが、1日おきに生まれたのです。誕生日が連続してこの一週間は、メデタイというか、騒がしいというか、毎日がパーティです」

    ソム「いや、たいへんですね」

    ヤマネ「ははは、いまようやく抜け出してきて、一服しているわけです」

    ヤマネがいつもと違った雰囲気を漂わせていたので、ソムさんもいつになく話し込んでしまう。「さっき、ヘア教授と会ってきたのですが」と、トウィードルダムとトウィードルディーのお小遣いの話をした。

    ヤマネ「教授らしい答えですね。あの人は尤もらしい説を作るのが上手いですから」

    ソム「ヤマネさんはどう思いますか?」

    ヤマネ「ボクはヘア教授やハッターさんたちのようには賢くないので、いつも、順番に、ひとつひとつ考えるようにしています」

    ソム「『1ダル=2ディル』と『2ダル=1ディル』が等確率で成立するということはありえないのでしょうか?」

    ヤマネ「せっかくなので、さきほど出てきた、棒チョコの例で考えて見ましょう」そういって、窓の明かりのそばにいくと、棒で花壇の端の湿った地面におおよそ以下のような図を描いていった。

    0_1528553031078_ディーとダム.png

    ヤマネ「トウィードルの伯父さんが用意した棒チョコは2本あって、片方が片方の2倍の長さだとしてよいでしょう。それらを、ダムとディーのどちらに与えるかは、最初から決まっていたのかもしれないし、サイコロで公平に決めたのかもしれません。ここでは、サイコロで決めたとして、ありえた2通りを描いています。そして、10マンチキンと10センチの換算係数も、2通りありえて、それぞれの場合に応じてどちらの棒チョコが10マンチキンの長さになるのかが決ります。伯父さんの言うように、これも公平に決めるとすると、このように、2かける2の4通りの場合があります。これらが等確率で生じます」

    ソム「思ったより複雑ですね。この矢印はなんですか?」

    ヤマネ「これは、既に判明していることとして、ダムが10マンチキンの棒チョコを貰ったことを示しています。つまり4通りのうちの、ありえるのは上段の2通りに絞られました。この2つが等確率になるということでですね」

    ヤマネ「さて、ダムにとって、棒チョコをディーと交換するほうがよいのかどうか。ダムが貰ったのは、長さ2の棒チョコと、長さ1の棒チョコが等確率でありえます。すると、現在の棒チョコの長さの期待値は(2+1)/2=1.5です。そのとき、ディーの持つ棒チョコも長さ2と1が等確率ですので、期待値は長さ1.5です。つまり、ダムにとって、ディーと棒チョコを交換してもしなくても、長さの期待値は変わりません。それはディーにとっても同じです」

    ソム「なぜヘア教授のところで、等確率がありえないという話になったのでしょうか?」

    ヤマネ「期待値が1.25とした前提がおかしかったのかもしれませんね」



  • 大学の講義に幼稚園児が紛れ込んで申し訳ありませんが、
    皆さんの考えをつまみ食いしてみました。

    ダルとディルの場合
    (1, 2)(1, 1/2)が同じ確率で存在する
    チョコレートの場合
    (1, 2)(2, 1)が同じ確率で存在する

    と考えると、チョコレートの場合は、総量が変化していませんが、
    ダルとディルの場合は、総量が変化しています。

    二人に与える小遣いの合計を300ギル or 600ギルと決定すると、期待値に矛盾がなくなりました。

    不足していた設定は、総量を決めることかも?と思います。総量が変化しなければ、ヘア教授の発言が成立します。

    >ソム「しかし、通貨が物理現象であるというのは飛躍があるのではないでしょうか?」

    ソムさんがおっしゃるように、通貨は量ではなく価値だから、二つの通貨単位で換算する場合には、総量(総価値)を設定することができなくて、混乱するのではないかと思うのですが、、、よくわかりません。


  • Global Moderator

    @オメガ3 さん

    通貨だと総量がはっきりしないので混乱するというのはそうですね。しかし、通貨でも価値には総量があるはずですね(ダムやディーが交換を悩む間に為替が変化するような急激なことがなければです)。

    現時点での私の考えは、このパラドックスのように見えるものが発生する原因は、ヤマネが言うように期待値を1.25倍と計算するのが誤っているからというものです。ダムにとって、ディーの持つ小切手の価値は、自分の持つものの2倍と1/2倍が等確率です。そこまでは良いです。しかし、それら2と1/2の単位量が違うので、(2+1/2)/2とする計算はおかしい(つまり、異なる単位の値を足し算している 例:1m+1フィート)ということです。その意味では、ヘア教授の言うように単位にまつわる問題でもある思います。つまり、マーモセットさんのおっしゃった『「2倍」の時と「半分」の時に対応する元のお金の価値がそれぞれ違うので、それを平均してはいけない』、これが全てと思っています。



  • マッドハッターはいつものように鼻唄を歌いながらよろめきあるいていた。

    鼻唄は即興の歌詞だが、新作ではない、旧作が習作だったのだし、今回こそ秀作であるに違いないと自負した。

    「またもや遅刻、二日遅れのキミの誕生日、おめでとう。今日はボクの誕生日じゃないからおめでとう。お茶の香りのたちこめるパーティーを開こう。二日前なら開けなかったパーティーを。今日はキミの誕生日じゃない日、おめでとう。」

    ふと立ち止まる。ひとりごちる。

    「おっと。ヤマネの家の近くまで来てしまったなあ。最近この家では誕生日続きだからな、あまりめでたくない、近寄らないでおくとしようか。………ん……?」

    垣根越しによくみればヤマネが屋敷の庭でパイプをふかしている。お茶の葉を燻らせて香りを楽しんでいるようだ。

    声をかけようとも思ったがヤマネの姪たちがすぐそばにいるに違いないと思い付き自重した。あいつらはめんどくさい。

    そっと抜き足差し足で庭に入り手近な木に登った。突然飛び降りてヤマネをビックリさせてやればさぞかし楽しいだろう……ところがいざ登ってみたところが、意外と地表からは高い。落ちたら怪我をするかもしれない。

    どうしたものかと迷っているうちに何者かの足音が聞こえてきた。

    足音の人物は、あのアリスと同じ種族のソム氏だ。

    するとソム氏とヤマネとが親しげに何か談笑を始めた。

    ===
    ===

    難しい話のように聞こえるが、なあに、話は簡単だ。

    ダムとディーの伯父さんが、お小遣いの合計金額の予算をはたしていくらにしたのか、これは最初は誰にもわからない。お小遣い予算は正の数だろう。それしか情報がないのだ。

    こんなときには、外れの無い宝くじを考えれば良い。お茶の取引でもなんでもそうだが、よいものは貴重でわずかしか出回らない。宝くじの一等は少ししかない。でも二等や三等はもう少し当たりやすくて枚数も多い。並みのお茶っ葉や、10等の宝くじは多量にある。
    世界はそういう風にできている。
    だから、ダムとディーの双子の伯父さんが用意した予算の額は、高い確率で少額だし、少ない確率で高額だ。

    ハッターはだんだん眠くなってきた。木の上で寝てしまった。

    ===
    ===

    ●ハンニバル注。

    無知の状態を示す事前分布の選択のルールとして,Jeffreys(1961)は,つぎの二つの提案をしている.
    まず,一つの母数について考えると,

    1. 母数 θ について,θ ∈ (−∞, ∞) のみの情報があるとき,事前分布は一様分布となる.

    p( θ ) ∝ const

    1. 母数 θ について, θ ∈ (0, ∞) のみの情報があるとき, θ の対数が一様であるような事前分布を考える.すなわち, p(logθ) ∝ const であるから,
      変数変換すれば,
      p( θ ) ∝ 1/θ

    これを援用すれば、
    伯父さんの予算がαである確率と、その2倍の2αである確率との比は、2:1 と見積もれます。

    予算が300ダルである確率を、予算が600ダルである確率の2倍とみなすことには、そこそこの合理性があるのです。

    今、手元の小切手が200ダルのときには、予算が300ダルである可能性のほうが、予算が600ダルである可能性よりも大と考えて計算すると…あーら不思議、小切手を交換してもしなくても同じという結論になります。

    ダルとディルとの組み合わせばかりでなく、円とドル、ポンドと元、などいろいろな為替レートでも、全く同じ結論になる点が面白いです。



  • @Hannibal さん
    これも蛇足ですが、精神物理学の古典中の古典ヴェーバー‐フェヒナーの法則を思い出しました。
    ここから始まった尺度構成上の長い長い論争に、差-比論争があります。
    一対の刺激(A,B)の比較を
    ①A-Bで行っているか②A/Bで行っているか⇔②を対数変換すれば①を誘導できますので、Trivialな問題とするのが主流ですが、いろいろな尺度構成のギミックを使ってチャレンジしてる方もいます。



  • @ソム さん

    ありがとうございます。

    >2と1/2の単位量が違うので、(2+1/2)/2とする計算はおかしい(つまり、異なる単位の値を足し算している 例:1m+1フィート)ということです。

    >(2+1/2)/2とする計算はおかしい

    は、感覚的にわかるのですが、説明するとなるとよくわからないのです。
    10000ダル=20000ディル
    10000ダル=5000ディル
    で、ディルとディルなので、、、元になるのも10000ダルで同じ、、、???
    増えるときは10000増え、減るときは5000減る、つまり差を考えると5000プラスとなる、、、???

    「量」と「率」がよくわかっていないのでしょうか?
    幼稚園児にもわかるように、どなたか教えてください。

    Riffraffさんの「差-比論争」、興味深いけれど、難しそうですね。


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